睡眠時無呼吸症候群、不眠、過眠症の検査
病院で行う睡眠障害の脳波検査、眠気の判定
様々な眠りの問題の原因を調べるための脳波検査、眠気の程度を調べる方法について
監修:阪野クリニック岐阜いびき睡眠障害の治療外来 阪野勝久
睡眠障害を評価する際の精密検査で、眠っているときの様々な生体情報を同時に記録します。病院に一泊して検査を受けます。
脳波、眼電図、筋電図(おとがい、下肢)、心電図、口・鼻からの気流、体内の酸素レベルを測定します。眠りの深さ、生理現象を評価することが可能です。
臨床検査技師が夜間にモニターで監視している状態で、検査が行われます。
ナルコレプシーの診断のために施行するMSLTの前夜にも、PSGを施行します。
上記の終夜睡眠ポリグラフ検査を簡略したもので、自宅で行うことが可能な睡眠時無呼吸の検査です。
睡眠呼吸モニター、アプノモニターなど名称は様々ですが、portable monitoringと呼ばれています。
主な測定項目は血液中の酸素レベル、呼吸状態(鼻の気流、胸郭の動き、いびきの音)、心電図などです。中等症から重症の睡眠呼吸障害が想定される場合に適応します。
昼間の強い眠気があり、眠気の原因が見当たらず、居眠り病、ナルコレプシー、過眠症が想定される場合は、MSLTを予定します。
CPAP治療後の残存眠気の評価にもMSLTのデータを活用します。
国内では同検査が施行可能な病院が少ないのが現状です。治療効果の判定にはMWTを施行します。
反復睡眠潜時検査(MSLT) |
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特発性過眠症やナルコレプシーの診断、昼間の眠気を客観的に評価する検査です。英語表記では Multiple Sleep Latency Test、略してMSLTと呼ばれています。
暗い静かな、眠気を誘う状況で2時間ごとに15〜20分の昼寝の機会が与えられ(4〜5回)、入眠までの時間とレム睡眠の有無を調ます。 |
覚醒維持検査(MWT) |
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暗い静かな、眠気を誘う状況で、起きていられるか(覚醒を維持することが可能か)を判定する検査です。2時間ごとに40分、4回の検査が行われます。
トラックドライバー、バス運転手、電車の運転士、ヘリコプター操縦士など運転適性、過眠症治療の効果判定を行うときにMWTを施行します。 |
睡眠リズム障害の評価を行うときに用います。睡眠日誌の記録より客観的に行動が分かるので、ナルコレプシーの精密検査を行う前に施行することがあります。
腕時計タイプの測定機器で病院で貸し出され、日常生活において記録が行われます。
各種メディア取材、病院の教育講演、睡眠障害の記事監修など。
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