いびき、眠気、不眠、激しい寝言と寝相 睡眠障害で悩んでいませんか?

睡眠時無呼吸のCPAP治療をしても眠気が取れない悩みがある方に、岐阜、名古屋エリアで診療しているDr阪野が対策を解説します。

CPAP治療後の残存眠気への対応策

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まずは病院で眠気の原因精査

睡眠時無呼吸の治療を行っても日中眠い症状で困っている方がいます。
主に、治療コンプライアンスや睡眠時間の問題、薬剤の副作用のほか、
他の眠りの病気、内科の病気の影響、精神疾患の合併を精査します。

ただし、夜間の無呼吸による低酸素血症が脳にダメージをもたらし、
シーパップを使っても眠い症状が残存することがあります。
その際は、後述する中枢神経刺激薬による眠気治療を検討します。

CPAP機器の使用時間と圧設定など

睡眠時無呼吸に対するCPAP治療を行っている場合は、本邦では毎月1回の
定期受診が必要になります。通常、外来ではシーパップの機械の中に
使用データが記録されており、マスクの使用状況を解析します。

週何回、一日当たり何時間、在宅で治療を行っているかが分かります。
眠気がある場合は、最低でも4時間以上行うことが勧められています。
まずは、使用頻度を増やしましょう(治療コンプライアンスの遵守)。

1時間当たりの無呼吸と低呼吸の回数(apnea-hypopnea index:AHI)が、
上昇していれば、圧調整を行う必要があります。体重増加があるときに
より多くの圧力が必要になるので、調整します。

マスクからの空気漏れがあれば、マスク装着の再指導や装着の良い
タイプへの変更を行います。

睡眠不足の問題

毎日の規則正しいリズムを保ち、眠る時間のバラつきをなくすことが
大切です。個人差はありますが、一般的には7時間程度を確保したい
ものです。眠気があれば、睡眠日誌を記録することを勧めます。

他の睡眠障害や内科疾患の可能性

交代勤務など概日リズム睡眠障害や周期性四肢運動による影響も 検討します。
また、特発性過眠症やナルコレプシーの臨床症状が 疑われるときは、
睡眠障害の専門医に相談しましょう。

アトピー性皮膚炎、慢性関節リウマチなどの基礎疾患がある場合は、
掻痒感、疼痛による浅眠が生じる傾向があるので、対症療法が
必要になります。

薬剤や嗜好品による影響

持病があり病院で薬を処方されている場合は、薬剤の副作用として、
眠気が生じる場合があります。担当医に服用量の調整や変更など、
相談しましょう。

お酒を飲む、喫煙をする習慣がある方は、アルコール摂取を控えること、
禁煙を行うことが大切です。緑茶、コーヒーなどを夕方以降に摂取すると
カフェインによる覚醒効果によって眠りが浅くなります。

うつ病などの精神科領域の病気

精神ストレスは不眠や過眠など、多彩な睡眠障害の症状を引き起こします。
うつ病では、気分の落ち込みや、興味がわかないなどの他に、入眠困難や
早朝覚醒の問題が生じ、日中の集中力低下につながります。

一方、朝起きられない、たくさん寝ても眠気が残ることがあります。
日照時間が短くなる冬季うつ病では、過眠と過食の症状が知られており、
躁うつタイプでは、気分が落ち込む時期に眠気が生じやすいです。

眠気を解消させる治療薬について

中枢性過眠症であるナルコレプシーに用いられるモダフィニルは、CPAP治療を
行っている閉塞型睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)に対しても、
眠気対策のために使うことができます。

具体的な条件は、3ヶ月以上に睡眠時無呼吸をCPAP機器を用いて治療しても、
昼間に過度の眠気が残存するというものです。上記に記載した眠気の原因への
対処が行われていることが前提となります。

客観的眠気の評価については、ナルコレプシーおよび特発性過眠症の診断に
用いる反復睡眠潜時検査(MSLT)を施行します。このテストにおいて、
5回のセッションの平均睡眠潜時が8分以内のときに、治療薬を適応します。

中枢神経刺激薬については、ナルコレプシーの眠気対策の薬をご覧下さい。

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