睡眠障害の検査と診断、外来から検査入院
眠りの病気:睡眠科外来の検査と診断の手順
眠りと眠気の問題、不眠症の原因精査、過眠症、睡眠時無呼吸、レム睡眠行動障害の診断
監修:阪野クリニック岐阜いびき睡眠障害の治療外来 阪野勝久
いびきが大きい、眠れない、夢の内容に反応して体が動く、眠気で困っているなど様々な症状があります。外来では、症状の経過を聞き取り、必要に応じて、血液検査、生理検査、心理テストを行います。
不眠症の場合、外来での睡眠衛生の指導、投薬治療、認知行動療法が主体です。
一方、睡眠リズム障害では光療法や時間療法を行うことがあります。
特発性過眠症、ナルコレプシーによる眠気には対症療法を行います。
眠りの問題を取り扱うので、検査は夜眠っているときに脳波検査を行うことが多くなります(入院検査の流れは下記参照)。最寄の外来を探している方は、睡眠障害の専門医と病院のページをご覧下さい。
以下、診断を確定するために終夜睡眠ポリグラフ検査を行うことが多い睡眠障害の中で、お問い合わせ頂くことが多いケースを紹介します。
夜間のイビキ呼吸、無呼吸発作、昼間の眠気が特徴の病気ですが、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を用いて確定診断します。
小児では、PSGは病状を判定するのに不可欠な検査です。病院に宿泊し、眠っているときの脳波、呼吸、体内の酸素レベルを調べます。
眠っているときに夢に反応して体を動かす、蹴る、叫ぶ症状が特徴のレム睡眠行動障害、周期的に脚がピクピク動き眠りを妨げ、眠気の原因となる周期性四肢運動の評価は、終夜睡眠ポリグラフ検査が必要になります。ビデオカメラによる所見も診断の助けになります。
日中の耐えがたい眠気、入眠時に夢を見る、金縛り、怒ったり笑ったりしたときに脱力感があるなどの症状が特徴のナルコレプシー、特発性過眠症を診断するには、終夜睡眠ポリグラフ検査を行い、その翌日に反復睡眠潜時検査を施行します。後者は眠気の程度を客観的に調べるのに役立ちます。(詳細ページ:ナルコレプシーの検査と診断)
病院では待ち時間対策のため、予約をしたほうが無難です。
紹介状が必要な病院もあるので、受診前に確認しましょう。
問診票の記入に続き、現在の症状、経過を外来で聞き取ります。
病状に応じて投薬、外来での検査があります。入院検査の予約が必要と判断されたときは、睡眠検査の説明があります。
睡眠障害の評価のため(眠りの質や呼吸、寝相などを調べる)、病院に1泊した上で、終夜睡眠ポリグラフ検査を受けます。
過眠症・ナルコレプシーの評価が必要なときは、昼寝の検査であるMSLTを施行し、眠気の程度を調べます。
病院外来に受診して検査結果と症状を総合して診断を確定します。適切な治療方針を決定します。
眠っているときに、脳波、呼吸センサー、心電図、パルスオキシメーターなどを装着して、眠りの質、呼吸の状態、血液中の酸素レベルを同時に計測します。睡眠障害の診断に有用な検査で、病院に宿泊して行われます。
検査中はビデオ撮影も行われるので、睡眠時無呼吸症候群、レム睡眠行動障害、周期性四肢運動障害の診断の助けになります。
各種メディア取材、病院の教育講演、睡眠障害の記事監修など。
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